一句佳日 

一日一句、シンプルに「俳句」を鑑賞して頂くだけのブログです。
その日の自作の一句と、「お気に入りの句」を併載しています。

写真は一部以外、Webから拝借しています。

草の色


いつ来てもやさしと思ふ草の色

季語は「草紅葉」の傍題で「草の色」。
これから秋が深まると草原や原っぱの草も紅葉する。
樹木の紅葉ほどの華やかさ、存在感はないが、静かな
風情があり露や霜の景色になれば一層の趣がでてくる。
揚句の季語「草の色」は、「草紅葉」でもよかったが、
「やさし・・」には、草の色が合うと思った。


草々の力尽せし紅葉かな  藤本安騎生


秋の暮


もういいよ妻のぽつりと秋の暮

「「もういいよ」をどう解釈するかで、さまざまな光景が
浮かんできます。単純に、かくれんぼの掛け合いとも取れ
ます。(それも何かの喩えかもしれない)。もっと深刻な
状況ととっても味わえますが、そうなると「秋の暮」です
から、あまりに淋しすぎます。」 揚句への評である。
「秋の暮」の本意は、寂しげにしてものあはれの極み・・
    
人の行く方へゆくなり秋の暮   大野林火


むら芒


そこだけに銀の風吹くむら芒

季語は「芒」の傍題で「むら芒」、むらは群がって生えている
様子をいう。「芒原で芒がいっせいに揺れている風景は圧巻だ。
「そこだけに」と場所を特定したことで、ちょっとした謎が
生まれた。場面が展開する期待感が膨らむ。」頂戴した句評
 
光らねば冬の芒になり切れず   後藤比奈夫